突然の水漏れで自宅が被害に遭った時、もしご自身の火災保険に「水濡れ補償」が付帯していれば、高額な修復費用の一部をカバーできる可能性があります。しかし、いざ保険を使おうと思っても、何から手をつけて良いのか分からず、パニックになってしまう人は少なくありません。保険金の請求手続きは、正しい手順を踏まないと、受け取れるはずの保険金が減額されたり、最悪の場合、支払われなかったりすることもあります。いざという時に備え、申請の具体的な流れを頭に入れておくことが、スムーズな問題解決への鍵となります。 まず、被害を発見したら、真っ先にやるべきことは「保険会社への連絡」です。修理業者を手配する前に、まず契約している保険会社の事故受付窓口に電話をし、水漏れの被害に遭った旨を伝えましょう。ここで、契約者名、保険証券番号、被害の状況などを聞かれますので、手元に保険証券を用意しておくとスムーズです。保険会社から、今後の手続きの流れや、提出が必要な書類についての案内があります。 次に、保険金の請求に不可欠な「証拠の保全」です。スマートフォンなどで、被害状況がよく分かる写真を複数枚撮影しておきましょう。水漏れ箇所、濡れてしまった床や壁、損害を受けた家財など、できるだけ多角的に撮っておくことが重要です。これらの写真は、損害の程度を客観的に証明する上で、極めて重要な証拠となります。 そして、専門の修理業者に連絡し、被害の調査と「修理見積書」の作成を依頼します。この見積書は、損害額を確定するための根拠となる、最も重要な書類の一つです。業者には、保険会社に提出する旨を伝え、できるだけ詳細な内訳が記載されたものを作成してもらいましょう。 必要な書類が揃ったら、保険会社から送られてくる「保険金請求書」に必要事項を記入し、撮影した写真や見積書と共に提出します。その後、保険会社による損害状況の確認や審査を経て、最終的に支払われる保険金の額が決定し、指定の口座に振り込まれる、という流れになります。 この手順を知っておくだけで、突然のトラブルにも冷静に対処できるはずです。まずは保険会社への第一報、そして証拠の保全。この二つを忘れないでください。
火災保険の申請手順!水漏れ被害で慌てないために